• -

2011/12/19 スカイツリーてっぺんの工事、高所恐怖との闘い


 

2011年3月18日、「東京スカイツリー」は世界最高の標高634メートルに到達しました。そして数日後、“てっぺん”にあたるアンテナ用鉄塔「」の上で、大林組の田渕成明作業所長(57)がインタビューに応じました。

 

「三浦半島やら、雪をかぶった遠くの南アルプスまで、360度見渡せる。携わった人間だけが見られる、特別な眺め。“自分たちでここまで来たんだ”という実感がわき上がりました」とコメント。

 

東京タワー竣工の1958年以降、300メートル以上の建築が行われていなかった日本において、田淵さんは前人未到の条件下、着工以来3年6カ月、延べ約55万人の作業員の陣頭指揮にあたっています。
「チーフやメンバーが素晴らしい人ぞろいで、自分は単なる調整役」と謙遜する一方、「180メートル級のビルは何本か携わったが、それ以上となると…」と工事環境の厳しさについておっしゃる場面も。
「特に気象。急に風が強くなったり、気温も地上と3~5度違ったり」と気象情報の管理は注意を払ったそうです。

 

恐怖感も「もちろんある」。未知の高さで感じる恐怖感で作業員が硬くなり、作業の精度を損なう大きな要因になるため「怖さの排除は、かなり重要なテーマでした」と話します。
例えば地上350メートルの第1展望台。前にせり出すすり鉢状の構造のため、窓ガラスがある状態でも、見下ろすだけで足がすくむほど。その窓ガラスを取り付ける作業の恐怖は計り知れません。

 

「クレーンでつった垂直の外壁を、19度前方に傾けるわけです。いきなりその高さに行っても到底やれない」。その難工事も、地上から一貫したメンバー構成で建築を進め、高さに徐々に慣れることで克服。恐怖の極めつけは、工事の大詰めの東日本大震災。7月公開の映像では、安否確認に追われる様子や、足場がきしむ生々しい状況が記録されていました。

 

当時、ツリーの中央部を貫き制振をつかさどる「」が未完成だったとのことですが、「でも本体は壊れない自信がありました」と田淵さん。
唯一の心配は大型クレーン。下は市街地。クギ1本の落下も許されない現場で「ひっくり返れば大惨事」。しかし初期計画を変更して、支柱の強度を25%強化したほか、クレーンの制振ダンパーを取り付けていたことが功を奏したそうです。震災も乗り越えて無事故工事を継続することができました。

 

“世界一の棟りょう”も家では平凡な父親。しかし「最近は“凄いね”と言われたりするね」と照れくさそうに笑う。もう一度、同じ仕事をしろと言われたら?の問いに「やるでしょうね。技術屋というものは、難しいものが目の前にあれば乗り越えたくなる。世界初の1000メートル超え、いや2000メートルのビルだって、技術的には可能だと思う」。

 

スカイツリー建設には技術屋のプライドがかかっています。ぜひ悲願を達成してほしいですね。

カテゴリー: ニュース   タグ: , , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク
- float clear -
スカイツリー観光オンラインガイドブック
関連ツアー特集
関連グッズ特集
関連書籍特集
パワースポット

東京スカイツリー観光を100倍楽しむサイト

-